夜勤専従の男性看護師 - そのメリットについて

夜勤専従看護師のお仕事は、男性看護師の狙い目か?

病棟勤務の看護師の、一般的な勤務形態は、2交代制や3交代制のシフト勤務制ですが、最近では夜勤限定で勤務する「夜勤専従」という勤務形態も見られます。どの勤務体系が適正なのかは、その人の希望や体質等により様々です。今回は、夜勤専従というパターンに限定して、そのメリット・デメリットについて考察してみましょう。
夜勤専従看護師をする場合に必要なスキル

夜勤専従に対する考えは前述のように人それぞれです。日勤と夜勤が入れ替わるのは体のリズムが崩れるので、夜勤専従のほうが良い、という方もいれば、一般の方と同じく日中に勤務する機会が欲しい、という方もいらっしゃいます。ですが、確かに医学的な見地で考えると、日勤と夜勤が混在するシフト勤務というのは、体力、気力の消耗が激しいと言われています。

人間の体には「サーカディアンリズム」と呼ばれる、睡眠時間と活動時間を管理する体内時計的なものがあります。これは1日25時間周期になっていて、朝日を浴びることによってリセットされる仕組みになっています。

リセットが行われないと、体内時計の時間は実際の時間と1時間ずつずれていくことになります。これが重なると当然体調に影響が出てくるため、シフト勤務はきついのです。その点、夜勤専従であれば、日中と夜間が逆転するとはいえ、1日の生活リズムは崩す必要がありませんから、結果的にシフト勤務よりも体調に及ぼす影響は小さいと言われています。

ですが一方では、人間は日中に眠っても、睡眠の質が低い為体力回復が思うようにできないため、夜眠る機会を設けた方がよい、という説も存在します。色々な説はありますが、どちらにしろ夜勤のデメリットが体力的、精神的な負担であることは間違いないでしょう。

看護師の実際の声を聞くと、夜勤の肉体的なきつさを訴えるのは、やはり女性看護師の方に多いようです。又、女性の場合、どうしても育児等との両立をされている方が多いため、夜勤専従の仕事自体が物理的に不可能なケースが多いのです。そういった点から考えても、夜勤専従はやはり男性看護師に向いていると言えるでしょう。

なり手が少ない為に、より買い手市場であるということ、加えて夜勤手当等による高収入が望めるという点は大きなメリットといえます。男性看護師の方にとって、夜勤専従は意外な狙い目かもしれません。

男性看護師の必要性について

意外に日本では一般的に知られていないことですが、「看護」という仕事は本来男性が行うものでした。戦争時にも男性に「衛生兵」という任務が与えられていたのです。世界的に見ると、看護の仕事イコール女性という考えはそれほど強くないようです。修道士の方々が看護の業務を奉仕活動として行ったりしているというバックボーンがあるためかもしれません。

日本において、看護業務を女性が行うようという考えが浸透してきたのは、明治時代の看護婦養成所の設立がきっかけと言えるでしょう。また、第二次大戦後の1948年に、「保健婦助産婦看護婦法」という名前の法律が公布されたことにより、一層「看護は女性の仕事」という認識が強まることになったのです。

しかし、2002年にこの法律の名前が「保健師助産師看護師法」と改められたことを契機に、看護の仕事は女性だけが行うものではないという考えが浸透してきて、男性の看護師の数も増加傾向にあるのです。

以前は男性の看護師を一般病棟で見かけることはほとんどなく、手術室や精神科といった場所でしか目にすることはなかったのですが、最近では一般病棟ではもちろん、看護師長、以前で言えば「婦長さん」が男性であることもそれほど珍しくはなくなっています。

看護の分野によっては、その業務の多様化・高度化のため、男性の方に適正があるものも存在するため、今後も男性看護師の需要は増加していくものと予想されます。

ちなみに、ある白衣メーカーの調査によると、ナースキャップの売上げが10年前と比較して、7分の1になっているそうです。主要因は衛生面の問題ということのようですが、男性看護師の増加も要因の一つにあることは想像に難くありません。

ですが、まだ男性看護師の数は看護師全体の5%に過ぎません。診療報酬の見直し等により看護師の給与等も増加傾向にある現在、前述の男性看護師の需要の高まりとともに、その数ももっと増えていくことになるでしょう。